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L.篠田 雅孝▶筑豊日通プロパン株式会社

L.篠田は青年会議所の先輩でもある。もっと言うと僕の青年会議所への紹介会員でもあった。手法か異なるライオンズの疑問をしのださんにぶつけると実に明確に教えてくれるし、そもそもムードメーカーで場の空気を一変できるトークの達人だ。そんな大先輩が営んでいる会社とはどういうところなのだろうか。

会社
秋冷の11月初旬にL.森本とともに筑豊日通プロパンを訪問。駐車場で時間調整していると2階の窓から「おーい。入ってこいや!」と先輩の声がする。豪快だ。始める前からペースを握るあたりはさすがである。
2階の応接間でおしごと探訪開始。まず驚いたのがこの仕事を始めるきっかけだ。実はしのださんは鹿児島での商社勤務であった。ところがご尊父の不慮の事故で急遽戻ってきたそうだ。右も左もわからないプロパンの仕事を担うことになった苦労は、スタッフさんたちの生活を守る使命感も相まって相当なものだったであろう。

会社

プロパンガス(英語でLPガス)はプロパンやブタンが主成分の液状の石油ガスである。塗料で言うところの危険物であり第2種販売主任者のような資格が必要だ。同じ石油製品を扱う僕には理解しやすい。都市ガスと異なり自由に価格設定ができるが、その価格の核となる石油は80%輸入に頼っている。そのため岩盤を削って石油を算出するアメリカよりも至る所に油田があるサウジアラビアの方がコスト有利で主流となっている。言うなればサウジアラビアがプロパンガスの価格設定しているようなものだ。

対談

そして今は石油の価格急上昇の時代である。ガソリンも塗料も価格が変わってきている。先輩の会社においても今は苦しい立場であろう。先輩曰く、そのまま価格を上乗せできればいいのだが、なかなかそうもいかない現状があるそうだ。これはものすごくよくわかる。

人物

販売先は一般家庭が主流である。もちろんラーメン屋さんや鉄鋼業などでも使用されるだろうが、主として仕事が終わって帰宅してからメーターが動くというケースが多いそうだ。実際、プロパンガスと言えば家庭のキッチンやお風呂の給湯、ガスファンヒーターなどのイメージが強い。その各世帯に容器を設置してプロパンガスの供給や販売をする仕事なのである。つまり生活に密着した安定した商売である。

人物

そんな話を聞いていると、しのださんが地域を大切にしていることがよくわかる。僕の商売では地元を大切にするのは当然だが、その上でもっと販路を広めようとしがちである。広く広くなのである。一方でしのださんのやり方はまず何より地域最優先で、人とのつながりをとても重要視している。深く深くなのである。そう言えば、もともと飯塚生まれの飯塚育ちで直方や宮若などのことはちっとも知らなかったのに、今があるのは地域の未来を担う青年会議所やライオンズのおかげだと熱弁されていたしね。ガス組合の地域担当をされたのも同じ理由なのかもしれないな。

人物

この業界の将来性を聞くと、当面は大きな変動はないようである。ただし、長期的には都市ガスとのエリアバランスが崩れる傾向があり安定感に不安がないわけではないそうだ。ただこの会社においては息子さんが就職したこともあって堅実に歩まれると思われる。危険物を取り扱い、いざという時に現場に駆けつけることは大変さを伴うが、安定供給という責務を全うすることに全力を尽くす姿勢は見習うべきことが多い。

人物

と、話に引き込まれて気がつけば1時間が経過していた。体感時間は15分。もしかするとこのしのださんのトーク、いやそれ以上に人間性が会社を発展させてきたのかもしれない。実は青年会議所の話もされたのだが、ライオンズの会合では一切しないのも相手を気遣う人間性の現れかもしれないしね。これからも地域の日常生活のために、プロパンガスの安定供給をよろしくお願いいたします。

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