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L.松村 英樹▶株式会社松村塗料商事

最後のお仕事探訪では株式会社松村塗料商事を訪問した。上品でイケメン社長のL.松村からどんな話が聞けるのか楽しみである。

会社
6月中旬のある晴れた日に森本副委員長とともに会社に伺い応接間に通してもらうとようこそ~と言いながらL.松村が登場。あいかわらず汗を拭きつつ大きなお腹をゆすりながらの登場である。それでも品の良さは隠しきれないようで節々にハイソな雰囲気が漂う。

会社

早速、インタビュー開始。この会社は昭和5年頃にガラス店として起業したらしい。ただし正確なことが不明なので昭和10年を起業年としているそうだ。しばらくはガラス店だったのだが塗料も扱ってほしいというお客さんからの要望に応え、大阪のいくつかの塗料メーカーと契約を結び、今ではガラスを辞めて塗料専門店として経営している。松村ライオンが幼い頃には倉庫にガラスのストックが残ってはいたものの、看板を見ても店内を見ても塗料のみだったそうだから結構古くからある塗料専門の販売店ではある。北九州の新日本製鉄を核に鉄工のまちとして発展した直方エリアでは鉄用塗料の販売は堅実な商売だと言える。

対談
対談

松村ライオンは高校から直方を離れて寮生活をし、大学は横浜で過ごし、塗料メーカーへの就職は兵庫の尼崎である。そのため現在の彼とは異なり地元意識が低かったらしい。ダセエ!とくだらねえ!が口癖の、何かと鼻につくタイプだったのだ。さすがに直方に戻ってから青い髪色は黒に戻したけど、破れたデニムで仕事していたのだからろくなもんじゃない。しばらく塗料メーカーに就職していたからといい気になっていたのだろう。

人物

そんな彼が再生できたのはお客さんの声である。それも悪口ではなくお褒めの言葉をいただいたり、感謝の言葉を言われたりすることに快感を覚え始めたからというとんでもなく調子のいい話ではある。もっと褒められたいという不謹慎な理由は結果的にもっと塗料に詳しくなりたいという欲求に進化し、必要な資格を取って従業員さんにも紹介したり、メーカーさんに頼んで勉強会を開催したり、社長となった今では絶対に必要だからとトップダウンの仕組みを変えて営業会議を始めたり、誰の挑戦も受ける!とオープンな社長室にシフトしたりと今までとは異なる方法で会社を変えていくことになる。
ブタもおだてりゃ木に登るを体現しているような話である。

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特筆すべきは広域エリアを対象とした営業を始めたことであろう。そもそもは地元優先で配達できる範囲内での営業が中心だったのだが、大企業の九州営業所を起点に、本社や各地区の工場へも営業展開を始めたのだ。高校生の頃から自宅を離れていたことが功を奏したのかもしれない。そしてどこの地域に出かけても自分のペースを乱さないことが長所なのかもしれない。以前は山口県からのオファーですら断っていたのに、現在では北海道から鹿児島までお客さんがいることが自慢だそうだ。

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現在の状況は価格の上昇による値上げ問題が大きいそうだ。いかんせん原油価格が高騰し続けるので塗料に必要なナフサが落ち着かない。そのため2次、3次と値上げが起こり仕入れ値が変わってくる。お客さんにそのまま通用することばかりではなく、仕入れの値上げが売値の値上げを上回ることもある。そんな混沌とした状況を乗り越えた者が勝つと信じて一所懸命に邁進しているそうだ。

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今後の展開を聞くと、長期的には専務で弟であるケイゴにできるだけ良い環境で引き継ぐことを視野に置き、短期的には北関東・東北エリアの顧客を伸ばしたいと考えられている。聞けば仙台・秋田・福島などぽつぽつとお客さんはいるので、この点と点を線で結びたいらしいのだ。松村ライオンらしい大胆で緻密な営業戦略が垣間見える。こんな社長なら当面は安泰と言えるだろうし、将来も明るいだろう。

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そんな彼の今後の活躍とダイエットがうまく行くことを祈念し、今回の締めとともにおしごと探訪の更新を終了する。1年間ありがとうございました。

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